干支、月、曜日など、日経平均株価のアノマリー

 アノマリーとは、合理的には説明ができない、経験的に観測できるマーケットの規則性のことをいいます。ここでは日経平均株価のアノマリーについて紹介します。

干支ごとでの日経平均株価

 干支にまつわる相場の格言として、「子(ね)繁盛 ・ 丑(うし)つまずき ・ 寅(とら)千里を走り ・ 卯(う)跳ねる ・ 辰(たつ)巳(み)天井 ・ 午(うま)尻下がり ・ 未(ひつじ)辛抱 ・ 申(さる)酉(とり)騒ぐ ・ 戌(いぬ)笑い ・ 亥(い)固まる」なんてよくいわれますが、実際はどうでしょうか。

日経平均は、1949年5月16日に始まりましたので、1950年以降で見ると次のようになっています。

干支ごとでの日経平均株価(1949-2019)
干支 格言 上昇回数 下落回数 上昇割合 平均騰落率
子(ね) 繁盛 3 2 60.0% 23.79%
丑(うし) つまずき 3 2 60.0% -0.10%
寅(とら) 千里を走り 1 5 16.7% 2.09%
卯(う) 跳ねる 4 2 66.7% 16.17%
辰(たつ) 天井 4 2 66.7% 28.05%
巳(み) 天井 4 2 66.7% 13.36%
午(うま) 尻下がり 3 3 50.0% -5.04%
未(ひつじ) 辛抱 4 2 66.7% 7.88%
申(さる) 騒ぐ 5 1 83.3% 8.43%
酉(とり) 騒ぐ 5 1 83.3% 15.85%
戌(いぬ) 笑い 4 2 66.7% 6.33%
亥(い) 固まる 5 1 83.3% 16.58%

 どうでしょう。いわれてみれば格言に当てはまってるような気もします。これまでの結果をもとにいわれてきた格言だと思いますが、このような格言を意識している人がいるってことは、逆に、マーケットに影響を与えることもあるかもしれないですね。

オリンピック開催年の日経平均株価

 4年に1度のオリンピック。オリンピック商戦なんて言葉もあるくらいなので株価との関係もあるかも。ということで、オリンピック年とその前年の日経平均株価を調べました。

オリンピック開催年の日経平均株価(1949-2019)
上昇回数 下落回数 上昇割合 平均騰落率
オリンピック年 12 5 70.6% 19.9%
オリンピック前年 13 5 72.2% 13.5%
全体 45 25 64.3% 11.1%

 オリンピック開催年は、全体と比べて上昇した割合、上昇率ともに高くなっています。2020年はオリンピック開催年。しかも東京で開催される56年ぶりのオリンピック。世界的にはアメリカとイランの対立など様々な不安要素もありますが、2020年はどのような1年になるでしょうか。ちなみに、前回の東京オリンピック、1964年は1.39%のマイナスでした。

月ごとでの日経平均株価

 1年をみると、決算が集中する3月、年度が始まる4月、年末年始など毎年必ずくる様々な節目があります。干支とは違い、検証回数も多くなっていますが、月ごとでの特徴がちゃんと表れています。

月ごとの日経平均株価(1949.5-2019.12)
上昇回数 下落回数 上昇割合 平均騰落率
1月 49 21 70.0% 2.24%
2月 40 30 57.1% 0.80%
3月 40 30 57.1% 0.89%
4月 46 24 65.7% 1.51%
5月 35 35 50.0% 0.05%
6月 47 24 66.2% 0.67%
7月 37 34 52.1% 0.23%
8月 37 34 52.1% 0.47%
9月 33 38 46.5% -0.44%
10月 39 32 54.9% 0.18%
11月 41 30 57.7% 1.03%
12月 45 26 63.4% 1.13%

 騰落率をグラフにするとこんな感じです。

月ごとの日経平均騰落率(1949.5-2019.12)

 アメリカの有名な格言で、「Sell in May,and go away; don’t come back until St Leger day.(5月に売って相場を去れ。セント・レジャー・デー(9月の第2土曜日)まで戻ってくるな。)」というのがあります。日経平均においては、少し早く売った方がよさそうですが、ある程度当てはまっているといえます。

曜日ごとでの日経平均株価

 最後は曜日ごとでみてみます。

曜日ごとの日経平均株価(1949.5.16-2019.12.30)
上昇回数 下落回数 上昇割合 平均騰落率 ボラティリティ
1,796 1,586 53.1% 0.002% 22.1%
1,728 1,793 49.1% -0.001% 18.8%
1,928 1,597 54.7% 0.016% 18.7%
1,896 1,625 53.8% 0.013% 19.1%
1,863 1,658 52.9% 0.006% 18.2%

 ボラティリティは、ヒストリカル・ボラティリティで「歴史的変動率」とも呼ばれています。過去のデータに基づいて算出した変動率で、今回は1年間の変動率を示しています。必ずその幅に収まるというものではなく、月曜日の場合、約68%の割合で、22.1%の変動幅に収まるということになります。約68%というのは、統計学上の固定の数字で、変動幅を2倍にすると(月曜の場合44.2%)収まる割合は約95%となります。テクニカル指標のボリンジャーバンドと同じ仕組みです。

 これを見る限り、週明けである月曜日は変動幅が大きく、火曜日は比較的下がる日が多いといえます。

さいごに

 様々なアノマリーを見てきましたが、どれも一定の傾向は見て取れると思います。オリンピックだとそれに向けた商品開発のサイクルもあるでしょうし、月ごとでは、決算や年度末などのイベントもあるので、特にオリンピックや月ごとでの動きは分かりやすいのかなと思います。

 合理的に説明できないのがアノマリーですが、実際に規則性が見られるということなので頭の片隅に置いておいて損はないと思います。

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