原油価格は、どのような指標と関連性があるのか知るための比較チャートです。なお、長期的なトレンド確認のため、すべて月間平均価格のチャートとしています。グレーは景気後退局面を表しています。
WTI原油先物とダウの比較チャート(10年間)
左軸(青):WTI原油価格(ドル/バレル)
右軸(赤):ダウ(ドル)
原油価格の上昇は、エネルギー企業にとってはプラス、エネルギーを使う企業にとってはマイナスになります。ということで、原油価格は株価に影響しますが、チャートを見ると、下落時に同じような動きをしていて、上昇時はあまり連動していないように見えます。
資源価格の大幅な下落時は、売りが売りを呼ぶような状況なので連動し、逆に上昇時は、インフレ懸念による金利上昇が意識され、株価は下落に振れるのかもしれません。
WTI原油先物と恐怖指数(VIX指数)の比較チャート(10年間)
左軸(青):WTI原油価格(ドル/バレル)
右軸(赤):VIX指数
資源価格の急上昇や急落は、VIX指数の上昇(=市場の不安増大)につながることがありますが、必ずしも関連性はないように見えます。指数自体、S&P500をベースに作っていますので、当然株価との関連性が強くなります。
WTI原油先物と米10年国債の比較チャート(10年間)
左軸(青):WTI原油価格(ドル/バレル)
右軸(赤):米10年国債(%)
原油や天然ガスなどの資源価格が上がると、物価全体が押し上げられます(コストプッシュ型インフレ)。インフレを抑えるために、FRB(米連邦準備制度)が利上げに踏み切る可能性が高まります。ということで、状況によりますが一定の関連性はあるようです。
WTI原油先物と米ドル/円の比較チャート(10年間)
左軸(青):WTI原油価格(ドル/バレル)
右軸(赤):米ドル/円(円)
資源価格が上昇すると、日本では貿易赤字に対する懸念から円安圧力が強まる傾向があります。また、原油と米国債の関係でもあったように、資源価格の上昇が米金利の上昇につながると、対円で金利差が広がりますので、円安になるという影響もあるかもしれません。
さいごに
原油価格と様々な指標の関係性についてチャートで表示しました。本文でも色々と書いていますが、1対1の関係ではなく、様々な要因が重なり合って影響を与え合っているように思います。
こういったチャートを見ながら想像力を働かせるのは、経済を知るうえで、投資をするうえでよいことだと思います。